メッセージ

寄せられた声援

私たちの心も、一つです。
ユニバーサルハウス「マリアの丘」の設立にあたって、多くの方から暖かな声援が届けられました。ここで、そのほんの一部をご紹介させて頂きます。

社会福祉法人 恩賜財団母子愛育会 古川 貞二郎 理事長

日本の福祉史をひもといてみますと、きらびやかな天平文化の下で、多くの民に親しまれ敬愛された光明皇后の足跡を思いおこします。723年、施薬院と悲田院を開設されて、薬草栽培を行う一方、病人や体の不自由な人、身寄りのない老人や孤児を優しく見守り、いのちの尊厳を身をもって示されました。

それから1200有余年、今、日本は超高齢社会を迎え、多くの人々が多様化する生活スタイルに適応しながら健康寿命の向上に努力しています。しかし、こうした中で誰しもが心深く感じることは、「家族とともに生涯を全うしたい」ということだと思います。この率直な願いを女性たちの知恵を集めてかなえたいとして誕生したのがユニバーサルハウス「マリアの丘」だと伺っております。ここでは、障害のある方もない方も、すべての人々が、愛情に包まれたご家庭で安心して暮らすのと同様、ご家族に代わりスタッフ全員がひとつのファミリーとして愛しあい、心優しく助け合い、励ましあいながら、個々の能力の開発にも励めるようなシステムが採られています。わが子をしっかりと胸に抱きしめる「母の心」を創業の精神とし、家族の絆をよりしっかりと結びつなぐことを大切な使命とされています。そしてまた、民間経営であるがゆえの創意工夫と近代的技術や専門性の導入により快適さとやすらぎの居住空間が追求されています。

こうした一連の特色を展望する中で、私は「マリアの丘」は現代人が探し求めている「いのちの泉」ではないかとの思いを深めています。 それは、光明皇后の「いのちを慈しむ心」を源流とする21世紀型福祉文化の開花宣言とも考えられます。

私は、「マリアの丘」に入居される皆々様と関係者の方々を心から応援いたします。

外資系生命保険会社 大竹 美喜 創業者

2006年国連総会(第61回)では「障害者の権利に関する条約」も採択され、すでに130ヶ国以上の国が締結しています。
自立のサポートをめざすユニバーサルハウス「マリアの丘」は、障がいのある方々やご高齢者が共に生きる社会づくりの流れの一翼を担う「使命感」と「いのちの絆」を両輪としてスタートしました。
国内外の教育機関と連携し、従来の日本型施設にはない先進的なプログラムを取り入れ、障がいをもつ方々の個性と才能を生かせる支援環境を積極的に整えようとする試みは、これからの時代の社会福祉のモデルとなることでしょう。

ご高齢者や障がいのある方をはじめ、そのご家族や関係者の皆様のご期待に応えたいとの篤い思いに包まれるマリアの丘は、「女性の力」を結集し、ひたむきな情熱に満ちあふれています。
いのちに国境はありません。横浜の地から各地にご高齢者や障がいのある方々の笑顔とよろこびの声が届けられることを信じ、私は心からのエールを送ります。

さわやか福祉財団 堀田 力 会長

 それぞれの人が自分を大切にし、互いの個性やプライバシーを尊重しながら、困った時には「お互い様」の精神で自然にふれあって助けあう。日本には今、このような「新しいふれあい社会づくり」が求められていると思います。

こうした社会を構築していくうえでは、年齢や障がいの有無などに関係なく、誰もが尊厳を持って生きられることが大切です。尊厳を持って生きるには、人との結びつきを深くし、そこから自分の人生を肯定することが重要になります。
ユニバーサルハウス「マリアの丘」は、ご高齢者や障がいのある方々が家族や近隣社会との絆をより深くしながら日々を豊かに暮らしていくことを使命として誕生しました。ご高齢者や障がいを持った方々が希望を持ち、尊厳を持って前向きに生きることのできる社会、それは誰にとっても素晴らしく、感動できるものになるに違いありません。

私は、「マリアの丘」に入居する方々、ご家族はじめ関係する方々が、共生と平等を基本とする温かい社会づくりの一員となられることを願っています。

一般財団法人自治体衛星通信機構 久保 信保 理事長(元消防庁長官)

過去の大災害の経験から、我が国の誰もが防災の重要性を認識していることと思います。東日本大震災の発生時、私は消防庁長官として救援活動を指揮するなかで、福祉施設における日頃の防災がいかに大切かも痛感いたしました。

このたび横浜に開設されるユニバーサルハウス「マリアの丘」では、女性を中心としたケアと細やかな医療体制を構築するのみならず、入居される方々が安心して日々の生活を送ることができるように、防災体制も重視する計画です。安心と安全の確保を目指す中での福祉分野への静かな挑戦に、大いに期待しております。

ゴルフコース設計家 加藤 俊輔

世界で初めてデンマークから、「ノーマライゼーション」という考え方が発信されて以来、半世紀が過ぎました。

青い空、真っ白な雲、緑の大地……、そんな大自然の懐に抱かれた時、人は至上のやすらぎを感じます。そして、生きる力が湧きおこります。

ご高齢者や障がいのある方々が自然豊かなマリアの丘で自立をめざすことは、自然からの新たな力を得ることでもあるにちがいありません。小鳥たちの鳴き声、木々の梢を通り抜ける風の音に育まれて思いきりのびのびと暮らしていただけることと思います。

私は、マリアの丘を守る人、マリアの丘で暮らす方々に、心からの声援を送ります。

学校法人聖路加国際大学 日野原重明 名誉理事長

私、日野原重明は今日迄の長年の生涯の中で、障害をもつ日本の老人や子どものケアのため、いろいろな事業に関与して参りました。

今般、ユニバーサルハウス「マリアの丘」が開設されると聞きました。この施設は欧米にある障がい者の運動感覚や認知感覚をのばすための活動を行うそうですが、経営者も従業員も一体となり、使命を全うすることを私として強く望んでいる次第です。

医療法人社団公済会 大井 淑雄 理事長
(元自治医科大学教授・リハビリテーションセンター長)

日本人の寿命はこの数十年の間に、欧米先進国の場合とは異なり、急速に伸びたため国だけでは対応しきれないという問題を生じています。1967 年私が渡米した頃から高齢者の福祉ケアに社会の関心も集まり始めていました。

高齢化により障がいのある人を巡っても、重度化・重複化したり、家族介護者の高齢化が進むなどの環境変化と共に支援ニーズも多様化し、また高まっています。

今般、田中千代美会長が"千雅"の集大成として、真に心の安らぎを覚えるご高齢者や障がいのある方のためのユニバーサルハウス「マリアの丘」を運営されるという話をうかがい、その英断に深く敬意を表するものであります。

田中会長は名門の出身であるにも拘らず、幼い頃から気取ったところのない方でした。すでに中学一年生の時の作文にこう書いてあったことを思い出します。「大人になったら老人のお役に立ちたい。自分の夢は、隠居部屋のような、幸せに暮らせるホームをたくさん作ることです。」彼女の祖母様との実体験に基づいた哲学は成人された後30 年間、変わることなく現在に続いています。

「マリアの丘」が、民間会社が経営するご高齢者や障がいを持つ方々のモデル施設として成功され、障がいの有無によって分け隔てられることの無い社会実現に貢献されますことを祈念し、また期待するものであります。

公益社団法人日本心理学会 佐藤 隆夫 理事長(東京大学教授)

「マリアの丘の先進的取り組みであるスヌーズレンは、ヨーロッパで知的障がい者を対象として始まりました。私共は実践的な研究による設備の効果的な利用法やオリジナル機器の開発等、わが国の実情に即した応用に結び付けたいと考えています。

早稲田大学人間科学学術院 田中 英樹 教授

わが国の障害者は、身体障害者351.6万人(施設入所18.9)、知的障害者54.9万人(同13.0)、精神障害者320.1万人(入院32.3)、発達障害者80万人、難病障害者53万人、制度の谷間にある障害者(若年脳損傷者、高次脳機能障害、重度重複障害、重症心身障害、全身性障害など)を含めると合わせて900万人以上で、国民の13人に1人が障害者です。
ですから、決して少数者の問題ではありません。家族のケア負担を軽減する福祉サービスの提供と社会的ケアは、家族を含めると数千万人の課題です。
障害者福祉施策は、障害者総合支援法に基づいて市町村を中心に展開されていますが、その中心的な担い手は社会福祉法人です。しかし、近年は介護保険法を基盤に高齢者福祉サービスに続いて障害者領域でもNPO法人やソーシャルファームなど様々な事業体の参入が増えてきました。
注目されるのは柔軟性のある株式会社の参入でしょう。とりわけ入所ケアは、利用者のニーズや願いに沿った支援を基本に、スタッフに高度の専門性や倫理性が要求されます。その点、株式会社千雅は実績もあります。研究教育者の立場では、スタッフ教育をお手伝いできればと考えています。

昭和大学医学部精神医学講座 精神科医 岩波明 主任教授

2011年に厚生労働省は、国の医療対策において特に重点を置いているがん・脳卒中・心臓病・糖尿病の4大疾病に、近年患者数が増加している精神疾患を追加させ、「5大疾病」とする事を決定しました。日本における精神医学、精神医療の社会的な重要性はさらに増していくでしょう。今後、私は精神科医として、うつ病患者さんの復職支援や発達障害当事者の就労支援にも力を注いで参ります。ユニバーサルハウス「マリアの丘」でも、様々なハンディキャップを持った方々の自立心を培うため、新たな取組みを積極的に行われると聞いています。全ての人が人間らしく生きて行ける社会の実現のため、志を同じくする「マリアの丘」のスタッフの皆様へ心からエールを送り、力になって行きたいと思います。

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